脱出ゲーム:梅のささやき 攻略
---プロローグ---
汗ばむくらい日差しの暖かな日。
いつもなら車で出かけるところを、あまりに外が気持ちいいのでその日は歩いて出かけることにしたんだ。
目に鮮やかな新緑に心惹かれて、普段ならしない寄り道をしたのも、ほんの気まぐれ。
そして、その気まぐれが失敗のはじまりだった。
「すみません…………を探していただけないでしょうか……」
目の前に立つのは、着物姿の美女。
その人は、困ったような表情で俺に話しかけてきた。
何か落し物だろうと、よく聞かずに「いいですよ!」と、答えたのは、恰好つけたかったから。
うまいこと気を引いて、連絡先をゲットできたらラッキー!……そんな下心があった。
だけど……彼女が唇をニィと上げたのを見た瞬間、俺の意識は暗闇へと急速へ落ちて行った。
次に気づいたとき、俺は広い和室に寝ていた。
部屋を出ようと、ドアに手を掛けるが、開かない!
ガタガタッと乱暴に揺すると、「必ず、私を探してくださいね……?」そんな声が聞こえた。
どうやら俺は、閉じ込められたらしい。
おそらく、彼女の望むものを見つけるまで……。---------------------------------------